皮膚科よりお役立ち情報

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季節と皮膚の病気~秋に多い皮膚病

今まで秋は、他の季節が持つ皮膚病の悪化要因(春の花粉、夏の暑熱、冬の乾燥)がない事より、最も皮膚に優しい季節と言われてきました。しかし近年の気候変動により、秋の気候と多い皮膚病に、以前と比べて大きな変化が見られるように思います。
ここで言う秋とは、東京で最高気温が30度を下回ってから紫外線が弱くなるまで…大体9月の彼岸過ぎから12月初旬までを指しています。近年の秋は、全体には涼しくなるものの台風の来襲が増え、気温の高い日もあり、気候変動が激しくなっています。
近年の秋の皮膚病の特徴は、従来は夏に多かった皮膚病の一部ががそのまま持ち越して秋まで見られ、ことに野外活動で増える皮膚病は帰って増加の傾向があることです。

夏に多い皮膚病が秋にどうなるかの説明図

(※)秋に多い虫による皮膚疾患に、毛虫皮膚炎があります。1年に2回(春と秋)にチャドクガの産卵があり、毛虫の幼虫が椿・桜・山茶花の木などに大量に発生します。その毒針に触れることで皮膚に赤い丘疹(赤いブツブツ)ができとても
痒いものです。当クリニック周辺は桜並木などもあり、都内にしては比較的緑に恵まれているため、毛虫皮膚炎は年にもよりますが多く見られます。

子供に多い皮膚病

アトピー性皮膚炎の子どものイラストアトピー体質の方は、汗によるかゆみがラクになりホッとしていることと思います。しかし秋には運動会、遠足など野外行事が増え、まだ気温の高い日もあり急に過度の紫外線にあたったり虫に刺されたり疲れると、単純ヘルペス虫刺されの悪化、細菌感染によるとびひを起こしやすくなり、ひどい場合はこれらすべてを同時におこして受診される方もいます。
予防は適切なケア(飲み薬やつけ藥)によるアトピー状態の改善と気候変動への備えです。

成人・高齢者に多い皮膚病

ブタクサのイラスト成人のアトピー性皮膚炎は秋が最も安定する季節ですが、ブタクサ・ヨモギなどによる秋の花粉症は以前より増えている気がします。余談ですが今年の夏は汗によりアトピーが悪化する方が少なかった印象です。連日35度以上ともなると1日中涼しいオフィスなどで過ごしあまり外出しなかった、とか、、これがいいことなのか、複雑な気がします。
帯状疱疹は、気候変動や疲労で発症しますが、冬にかけて発症頻度が減少していきます。

生活の注意

  1. 気候が過ごしやすくなるため、行楽による皮膚疾患はかえって夏より頻度が増えます。紫外線対策、虫刺され対策は引き続き重要です。

    *紫外線によりヘルペスを起こしやすい人はあらかじめ皮膚科で特効薬を処方してもらい家に置いておく様お勧めします。

    虫刺され対策には、皮膚を覆う衣類のほか虫除けスプレーがあります。市販の多くの製品にはディートという化学物質がが含まれ有効ですが、6ヶ月以下の乳児は使用禁止で、2歳以下の小児は1日1回以下の制限があります。市販のハッカ油を使った虫除けスプレーの処方をご紹介します。爽やかな香りでお子さんにも安全ですが、アルコールやハッカ油にアレルギーの方は使用しないでください。
    スプレーのイラスト
    【材料】
    ①ハッカ油(ドラッグストアで市販されています) 20滴
    ②消毒用アルコール 30cc
    ③新鮮な水道水 70cc
    【作り方】
    スプレー容器にまず②を入れ①を滴下してよく溶かす。
    ③を加えてよく溶かす。

  2. 空気が乾燥してきますので、皮膚が乾燥しやすいアトピー体質の方は、入浴後にヒルドイドなどの保湿剤を塗る保湿ケアを重点的に行って下さい。保湿剤は皮膚科で健康保険を使い処方できます。
  3. 中高年の方にとって秋は、夏の疲れが出ることと急激な気温の低下により、体調を崩しやすい時期になります。ゆっくりと入浴した後保湿ケアを行い保温して休む事はこれからくる冬に備えて重要です。冬にしもやけを起こしやすい方は、秋のうちからビタミンEや冷えに有効な漢方薬を内服していただくと、冬により楽に過ごすことができます。

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